乙女の映写室

好きな映画、特にキレイ・かわいい映画をご紹介します★

ヴィオレッタ

監督:エヴァ・イオネスコ
出演:イザベル・ユペール、アナマリア・ヴァルトロマイ

実話を基にした衝撃的かつ
美しい作品です。


 



清楚系美少女のヴィオレッタ。



ヴィオレッタの母・アンナ。
彼女は売れない画家をしている。
なかなか家に帰ってこない。



ヴィオレッタは母親代わりのひいおばあちゃんと
ほぼ2人暮らし。

ひいおばあちゃんはヴィオレッタには優しいが、
放蕩者のアンナには口うるさいので
アンナは家に寄り付かない状態。

アンナの母は家出同然で全く家に近づかないという
ちょっと複雑な女だけの家族。



ひいおばあちゃんは敬虔なクリスチャン。
小規模ですが壮麗な祭壇がかわゆい(*´ェ`*)




売れない画家のアンナは絵を諦めて写真を始める。
ヴィオレッタをモデルにしたいと言う。



ヴィオレッタは母に喜んでもらうために
いろんなポーズを取り、
気味の悪い人形と一緒に撮影することも
我慢する。

母の愛情を得ようと、とても健気。



清らかで美しい美少女✨
その様は妖精や女神のよう…。




いろんなポーズの要求にこたえていきます。
アンナの着物の着こなしが素敵…★



美親子(〃▽〃)

おばあちゃんの選んだ服(一般的な服)を脱がせて
お姫様のようなレースのワンピースに着せ替える。

クラスの子たちには笑われるけれども
アンナに愛されたいヴィオレッタは
恥ずかしいと言わず気に入っているふりをします。



アンナはヴィオレッタを愛しているというけれども
愛情表現がうまくないのか、本当は愛していないのか
わかりにくい部分が多いです。

この雨のシーンは象徴的なように思います。

子供には傘をさしてあげない母親。

ヴィオレッタをモデルにした作品は
どんどん妖艶になっていきます。

アンナに喜んでもらおうと
ヴィオレッタもポーズを研究します。





大迫力の妖艶美少女。

 



かわいいぃぃぃ💗(*´∀`*)💗





でもクラスの子たちとはどんどん疎遠に。

そして作品はどんどんエスカレートして
ヌードにまで手を出し始める。

ヴィオレッタは、恥ずかしいことをさせるし
拒否権はないし、自分をダシにして作品を
売っているような母親に強く反発するようになる。
モデルもしたくないと拒否する。

しかしアンナは認めない。

やがて抗議運動が起こり親権裁判にまで発展。

「子どもに普通の生活をされば離れずに暮らせる」
と、生活指導員にアドバイスをもらうも
アンナは自分の作品はわいせつではなく
芸術だと思っているので納得が行かない。

でもヴィオレッタを手放したくはない。

ヴィオレッタに歩み寄ろうとしつつ、
ヌード写真を諦めきれない母親に
ヴィオレッタちゃん激おこ。
ヒステリーを起こす。



なんとかヴィオレッタ抜きで写真を撮ろうとするも
納得のいく作品ができない。

ラストは衝撃の事実が・・・。
結局母子は離れ離れになることに。


アンナは本当にヴィオレッタを愛していたと
私は思います。
でも自分が愛されたことがなかったので
愛し方がわからなかったのではないかな。

子どもらしさ、”普通”という感覚、愛情の示し方。
そういったものを知らずに育たのかもしれません。

でも当の娘であるヴィオレッタにとっては大迷惑。
そんな母親側の事情は、平たく言うと
「知ったこっちゃない」です。
不幸な娘がまた不幸な娘を生む。

悲しいモチーフではありますが美しい。
そして幼児ポルノを扱った作品ですが
美しい部分までしか踏み込んでいません。

冒頭で「実話を基にした」と書きましたが
ヴィオレッタはこの作品の監督自身のお話です。
あまりに赤裸々で嫌悪を感じさせるような
シーンというものはありませんので
女子にも安心してご覧いただけます。

考えさせられるストーリーと、
ただひたすら美しい母子の映像美。
美に耽溺できる1本です。


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